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(青銅日々徒然)


(女神)
決意を問われて女神は目を伏せた。
恐ろしくないといえば嘘になる。狂気とそれは紙一重どころかまるで同じ場所にあるのだ。
「必要とあらば」
屹然として揺らがず。女神は一分の乱れもなく、静かに頭を上げ微笑んだ。
「この手で火をつけてみせましょうとも」
狂人と罵りたければ罵ればいい。それが正義と言い切れなくてどうして女神などと名乗れよう。

いざ。
「ゴキブリ殲滅!!」


(沙織と瞬)
コンビニで購入した税込み158円のコーヒーを見て、白いエプロンもまぶしいメイドは、それはもう大げさにのけぞって大きな瞳に涙を浮かべた。世も終わりといわんばかりの悲壮な表情である。
「…大変ですね、お嬢さんも」
「……そうかしら」
回収された安物に取って代わったウェッジウッドにため息ひとつ。


(兄弟日常ライフ)
消える、捜す、見つける、逃げる。
追う。逃げる。追いかける。逃げる。追い詰める。捕まえる。気が緩む。逃げられる。
少し追う。見つからない。途方に暮れる。どこにもいない。少し泣く。あっさり出てくる。でも逃げられた。
悔しいので女神様に頼ってみる(一週間で逃亡!)
「その情熱を他にまわせ」
「君に言われたくないよ氷河!」


(氷河と瞬)
「…き・み・は!人の話を聞けってなんども言ってるでしょう!?」
「いや…」
「突っ走らないコスモ使い果たさないウェットにならないキノコ栽培しない!」
「キノコ?」
「いいかい仏の顔も三度まで!次は助けてあげないからね」
「…仏?お前が?」
「………冥王の顔も…」
「すまんもうしない気をつけてクールになる」
「それがダメだって何度言ったらわかるの!」(エンドレス)


(まらそん)(青銅)
感慨深げに紫龍はテレビを眺めて言った。
「俺たちも昔は数百キロで弱音をはいていたものだな」
「あー、そーいやぁそうだなあ。石ひとつ割るのも傷だらけでさ」
星矢も懐かしそうに相槌を打った。ぐびりと缶ジュースを飲み干し、缶の上下を手のひらで抑えると何の予備動作もなくぺしゃんこにプレスする。それを見た瞬は、ちょっと星矢、それじゃ分別できないじゃない、と咎めるようにコースター状になったそれをつついた。それから思い出したように天井を見上げ、のほほんとつぶやく。
「大変だったよねえ。窒息死直前で縄抜けしたり」
「ああ、凍死寸前で寒中水泳したりな」
どうでもよさそうにうなずく氷河と穏やかに微笑む瞬に、紫龍と星矢は心なしか引きつった顔を見合わせ、話題のチョイスに失敗したことを悟った。
 

*戻*

 

大昔に一日だけちょろっと載せていました。
(060217)

 

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